どもどもども。
この記事ではアコースティックギター音源『Prominy Hummingbird』について書いています。
自宅で生のアコースティックギターを録音したくても、どうしても音洩れが気になってしまい集中できないですよね。
ご近所付き合いもしっかりしておいた方が、もしもの時に安心です。
もしもの時がよく分かりませんが。
同じくアコースティックギター音源の「Ample Sound Ample Guitar」についても書いていますので、よろしければそちらもご覧くださいね。 ついつい衝動買いしてしまったギター音源 もくじ『Ample Sound Ample Guitar』ラインナップ特徴RifferパネルTab PlayerパネルFXパネルお値段使ってみた感想良いところい ... 続きを見る
手軽にストロークやソロが弾けるAmple Sound Guitarアコースティックギター音源
というわけで『Prominy Hummingbird』はどんな音源なのかご紹介していきます。
もくじ
おすすめ度
Prominy Hummingbird
Prominyという会社から発売されている『Hummingbird』というアコギ音源です。
あの有名なGibsonのアコースティックギターをモデリングされており、容量はなんと80GB。
結構HDDの容量食っちゃいますねぇ。
使用するにはNative Instrumentsの『Kontakt』が必要です。
価格は3万円ほど。
Prominyでは、このアコギ以外も発売されています。
その中でも『SR5 Rock Bass 2』のベースが秀逸です。
5弦ベース仕様なんですが、「この音が欲しかった!」
という方がいるんじゃないでしょうか。
他にもメタルサウンドの『V-METAL』
ストラトキャスターの『SC エレクトリック・ギター』
などなどエレキギター音源もあります。
さてさて、ハミングバードに戻りますね。
主な特徴
リアルタイム演奏に特化したキー配置が特徴のようです。
ライブなどでもキーボードを使ってアコギの演奏ができちゃう。
そんな人、見かけたことありませんが・・・。
リアルタイムで演奏できるってことは、操作が簡単で作業効率は良いのかもしれませんね。
インストールしてマニュアルも見ずに、すぐ演奏方法が分かるほど簡単、な方だと思います。
DAWを扱う上での用語が分かれば、早く使いこなせられる仕様となっています。
そんなハミングバードですが、Kontaktより音源を選ぶ際に大きく分けて2つのモードがあります。
・モノラル
・ステレオ
それぞれに「ラージ・ダイアグラム」と「スモール・ダイアグラム」が、ステレオではマイクを2本使った「ダブル・トラック」。
また容量の軽い「Lite」が収録されております。
メイン画面
ざっとご紹介しておきますと
instrument
コードの種類などを選択できます。
現在表示されている奏法が適用されます。
chord
・Hybrid:実際に演奏された本物のコード・サンプルを鳴らします
・Emulated:エミュレート・コードのみを鳴らします
auto sustain
音を意図的に止めるまで鳴り続け、衰退します。
prefer open/low
オープン・コード、もしくはロー・ポジションのコードが自動選択されます。
poly mode
ポリフォニック演奏
pick buzz
ピックが弦に触れた瞬間のノイズがプラスされます。
roundrobin
最大4パターンまでのサンプルを再生できます。
マシンガン演奏を回避できます。
stroke speed
ストロークの速さを調整できます。
stroke direction
ストロークの方法を選択できます。
release time
音が衰退するまでの長さを調整できます。
以上がメイン画面でできることです。
キースイッチ
①奏法
②演奏
③プレイ
④ストラム&アルペジオ
⑤ストローク
鍵盤にあらかじめ設定された箇所をスイッチングすることで、奏法を切り替えて演奏が可能です。
①鍵盤左側の黒い箇所でmajorやminorといったコードの種類を選択します。
思ったよりも結構コードが揃っています。
よく使われるものはもちろん、ナインス系のコードもありますので演奏には十分なほどです。
ギターのコードでこれだけ揃っていると重宝します。
②鍵盤右側の青い箇所でCやDなどのルートを選択します。
また、レガートやハンマリングなどもここで操作します。
鍵盤左右①の黒と②青の両方を組み合わせて、Cm7やDMajor7といったコードを作る仕様です。
③水色のプレイという箇所ではグリス・ダウンやピッキング・ノイズ、フレット・ノイズといったギターならではの奏法を表現可能です。
④黄色のキーはストラムとアルペジオ奏法を行えます。
①②で組み合わせたコードに対して弦それぞれのボイシングでのアルペジオ、また弦それぞれに設定したストラムを演奏します。
※ストラムとは、日本で言うストロークのことです
アルペジオは選択したコードによって自動的に弦が発音しないようになっています。
Cコードの場合は6弦がミュート、Dコードの場合は5、6弦がミュート。
いずれもロー・ポジション・コードで、ハイ・ポジション・コードではそれらに準じています。
⑤は④と同じストラムではあるんですが、ダウン・アップ・ミュートとして用意されています。
ストロークを頻繁に行う際に赤い箇所を使用すると良いでしょう。
オプション・セッティング
メイン画面ではよく使う箇所がリアルタイム確認できましたが、ここからは予め設定しておくオプション設定を説明していきます。
ストラム・セッティング
画面下の「Options」を選択後、右下にあるプルダウンより「strum setting」を選びます。
ストラムとは弦のストロークのことで、弦それぞれに弾き方を割り当てることができます。
上記画像の「type」をクリックするとピッキングタイプが選択できます。
特定の弦のみミュートさせたり、ピッキングノイズを入れたりすることも可能です。
「vel.rate(%)」は発音の強弱です。
「extra strum noise」のプルダウン
・lower setting:4、5、6弦のピッキング・ノイズ
・upper setting:1、2、3弦のピッキング・ノイズ
ユーザー・コード
その前にすでに収録されているコードをご紹介します。
基本コード
major, minor, 7th, m7, maj7, add9, sus4, 7sus4, 9th, #9, m7(9), maj7(9), dim, dim7, m7(b5), aug
メイン画面の「instrument」のプルダウン以下が収録コードです。
これらのコードは全てキースイッチで切り替えて演奏することができます。
その割り当てのスイッチングは以下になります。
こちらは初期設定となっており、それぞれ自由に好きなキーを設定可能です。
全てのコードが入りきらなかったようで、これ以外にも用意されております・・。
ノート・ナンバーがマイナス2までありますので、フルサイズの鍵盤がないと不便です。
もしくはキースイッチ専用にミニ鍵盤を別途用意することも視野に入れておいた方が良いかもしれません。
88鍵でも足りません・・・。
基本コードだけで良い、もしくはよく使うコードをまとめてしまうのもアリでしょう。
お次は本題のユーザー・コードについて
お目当のコードが無かった場合は、自分で設定可能で、ユーザー・コードは10まで用意されております。
特筆することはあまりない程、シンプル設計ですね。
ダイアド・コードの選択方法
ダイアドとは弦2本による奏法で、ロックなどではよく使われておりますね。
ダイアド・コード
minor 2nd-dyad , maj2nd-dyad, minor 3rd-dyad, major 3rd-dyad, 4th-dyad, flat 5th-dyad, 5th-dyad, #5th-dyad, 6th-dyad, 7th-dyad, maj7th-dyad, octave-dyad
キースイッチでは鍵盤2つ使用し、選択します。
instrumentのキー選択のどの箇所でも良いので1つ抑えたまま、そこから左右どちらかの2つ目を押します。
すると1つズレる度に
マイナー2度→メジャー2度→マイナー3度→メジャー3度・・・→オクターブ
と切り替わります。
いわゆるパワー・コードですね。
よく使われますので、想定された収録だけあって良い響きになっています。
注意ポイント
オン・コードについて
残念ながらオン・コードを弾くには、ユーザー・コードで作らなければなりません。
ここまでの機能がありながら、惜しい。
和音とルートを分けて弾く人にとって、オン・コードは必須ポイントです。
プレイ・キー
通常の奏法に加えて、ノイズやグリッサンドなどの表現をつけることができます。
鍵盤F1〜A#1のノートにそれぞれ割り当てられる上、組み合わせることも可能です。
これにより人間的でラフなニュアンスに近くなったように感じます。
ボタンのうち、黄色は組み合わせ可能で、青は不可です。
エフェクト
エフェクトはいたってシンプル!
必要最低限でこれで十分ではないでしょうか。
特筆することもないくらい、弄って音の変化を確かめてみてください。
エフェクトが分からない方は、これが基本です。
そのくらい簡素で使いやすく、プレイの荒々しさを引き出す事も可能です。
コントロール・チェンジ
さて、ここがめんどくさいところかもしれません。
DTMが発足されたシーケンサーと言われる私たちが使っているDAWですが、当時はMIDIで外部音源を鳴らすシステムでした。
音を鳴らす以外の司令もMIDIで行われてましたが、まさにその部分の設定です。
最近のDTMでは使用している人は少ないと思います。
カラオケのMIDIデータには必要なもので、あらゆるコントロールを可能にしています。
思い切ってスルーしましょう笑
まさか今頃使うと思っていませんでした。
ちなみにMIDI検定には出てきますので要注意です。
使ってみて思うこと
思ってたよりも、かなり使いやすいです。
ギブソンのハミングバードだけあって、ストロークメインの弾き語り系がよく合う音色、といったところ。
コードの種類が多くあり、ひとまず足りないものはないと思います。
オン・コードが無いのは残念ですが・・・。
この音源単体ではよほど作り込まないと不自然に思う箇所があるかもしれませんが、アンサンブルとして使用するなら埋もれることもなく存在感があります。
ストロークの速度を自由に都度変更できたら、さらに満足度は高かったですね。