Audiostockにクリエイターとして参加された方、めちゃくちゃ多いですね。
私が登録した時にちょうど1万人クリエイター記念みたいなのがありました。
それから1年半が経ち、今ではクリエイター数が1万5千人を超えております(2020年8月現在)。
DTMも安く揃えられる時代な上、コロニャンで在宅を過ごす傍、始めた方も多いのではないかと思います。
たった1年半ですはありますが、私が感じたAudiostockの攻略方法を書いていきます。
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Audiostockの分析
求められるBGMを作る
よく言われる買う側の目線に立って使われやすいBGMを作る。
言いたいことは分かっていますよ。
売れる曲が分かるなら、最初からそれを作ってますよ。
今まで広告をしてこなかった会社さんも参加され始めており、広告媒体も増えCM料も安価にできるようになってきています。
企業向けやwebCM、YouTube用のBGMなどは需要の高いところなんじゃないでしょうか。
ここの層で登録されているクリエイターさん、めちゃくちゃ多い気がします。
その中で、いつもお名前が出てくる人は桁違いに売れているでしょう。
それなら・・
大穴を狙うよりは穴がちょうど良い
誰も作ってないようなBGMを作ってやろうじゃないか。
これって結構難しいと思います。
ニッチすぎるが故、知識を必要とします。
例えば和風にしたいなら和風の音階を使えばそれっぽくなります。
中東系の雰囲気を出したいならアラビアンスケールでしょうか。
音階が分かったとしてもそれを使いこなすには知識が必要になってきます。
大穴狙いよりは穴くらいがいいんじゃないでしょうか。
自分が作りやすいジャンルで勝負する
やっぱりこれに限りますよ、ぜったい。たぶん。おそらく。
ある程度の曲数を用意しないと売れにくいですし、たとえ聴いてくれたとしてもバラバラ過ぎるジャンルだと選んでもらえない可能性もあります。
『お気に入りクリエイター登録』なんてありますから、このクリエイターさんのニュアンスが好きだからまた聴きたい、と思っていただける機会になります。
ちなみに私は歌モノ畑におりましたので、メロディーのあるBGMを中心に作っています。
ジャンルとしては和風、エスニック、ポップスが多いです。
需要と供給のバランスがドンピシャのクリエイターさんはAudiostockと出会うために生まれたと言っても過言ではありません。
ビジネスとして割り切れるか
これってもの凄く重要なポイントだと、自分で勝手に感じています。
音楽って好きから始める方が殆どなので、趣味と仕事の境が曖昧な場合もあります。
クライアントさんの要望によっては、こちらも熱が入って時間をかけてしまう事も・・。
ビジネスか趣味かの選別が出来るか否かによって別れてしまうのが、ストックミュージックの落とし穴。
だって売れるかわからないのに淡々と趣味じゃないBGMを作るのって辛いじゃないですか。
だったら他で使う曲作ろうってなりませんか?
クライアントさんに会って依頼を請けるのとは違うので熱も入りにくく、向き不向きがハッキリしてしまいます。
Audiostockの攻略
オーディオストックで売れるためにはこうしろ!
なんてものはありませんが、これなんじゃないか?
ってポイントを挙げてみたいと思います。
①主役は別にある
詰め込み過ぎずに何かちょっと物足りないくらいがちょうど良いのかもしれません。
ジャンルや使われる場面にもよりますが、あくまでBGMであり、主役は音楽ではありません。
このBGMいいな、と思ってもらえても実際に映像に当ててみるとBGMが勝っちゃってる時もよくあるんです。
だからBGMが主役にならないように、目立つところを抑えて作るのがイイのかも。
BGM作る側のクリエイターさんも、映像を作って自分の曲を当ててみるとよくわかりますよ。
②タイトルはSEO
SEOとはSearch Engine Optimizationの略で検索エンジンの最適化です。
ググる時のキーワードのことです。
今はググるって言わないんですかね?
グーグルの検索で「Audiostock」と検索すると「売れない」「審査」「落ちた」
なんて関連キーワードが出てきます。
ここで言うSEOとはAudiostock内部の検索の事なんですが、
たとえば「激しい」「バトル」「和風」と検索すると
出てきたBGMの殆どのタイトルが同じようなキーワードになっています。
たくさんある曲の中から選んでもらうためにも、タイトルの文言は大事です。
そのためにも3つの視点で見たキーワードを入れると良いかもしれません。
先ほどの「激しい」「バトル」「和風」
これらは別々の視点から見た検索ワードです。
「バトル」「戦い」「戦闘」
なんて検索、中々やらないですよね。
「シーン」「雰囲気」「ジャンル」などそれぞれ分けて組み合わせましょう。
それでも膨大な数です。全て聴いてはもらえません。
検索で出てきた上位の数曲は聴くけど、それ以降は疲れて飛ばし飛ばしになり、
タイトルのフィーリングが合う曲に絞って聴く、なんて良くあります。
なのでタイトルを分かりやすく、そして心を掴みましょう!
③タグもSEO
タグも大事。
タイトルよりもたくさんのワードを入れることができます。
まず肝心なのはBGMに沿わないタグは入れないこと。
「疾走感」と「リラックス」、「楽しい」と「悲しい」のようなワードは相反するため、同時使用を避けた方がいいです。
タグを選ぶ際は、どちらかというとコレにしておきましょう。
検索する側にとってはイメージが違うということで、信頼度が落ちてしまいます。
あくまでBGMのイメージの第一印象を表すワードが良いです。
ニッチなジャンルの曲を作成されている方は、自由ワードで追い上げるチャンスですね。
思いついたキーワードから更に関連するワードを入力してあると、視聴者はどれかのワードに引っかかり辿り着きやすいかもしれません。
BGMのイメージに無いワードは入れないように。
④タグの順番
作品登録時に入力するタグですが、
「関連度の高い重要なものから順番に入力してください。」
と書いてあります。
つまり、視聴者が検索した時のワードが上にあればあるほどヒットしやすい
ということなのかなと。
更に上位3個が重要な気がします。
実際に入力したタグを入れ替えてみると「類似作品」が入れ替わります。
いくらタグを入れ替えたとしても表示順位が上がることはなかったので、関連のある楽曲として表示されることで視聴してもらえる機会が増えるということです。
⑤お気に入りクリエイター
人目にもつかずひっそりと視聴も中々されないAudiostockクリエイターではありますが、「お気に入りクリエイター」登録をしてくださった方が9人ほどいらっしゃいます。
感謝しかないのですが、増え始めてから視聴回数も上がったような気がします。
定額制のダウンロード数も増えたと感じました。
⑥詳細説明に詳細を書く
そりゃそうだろ。なんですが。
せっかく聴いてもらえたんですから、その間に詳細を見てもらいましょう。
最後まで聴かなくても要点をまとめてあると親切ですよね。
聴くだけでも疲れますから。
「バージョン違いもありますよ」「リズムなしですよ」「こんな場面にいかがですか?」
など書いてみると促進になるかもしれません。
あと、説明欄で人柄が出るのかな。
なんて思っています。
ちなみに説明欄に書いたワードもSEOとして含まれるので、検索キーワードを考えて書きましょう。
⑦曲を増やして誘導する
何百、何千と曲って書けるものでもありません。
いずれ枯れます。枯れ果てます。
1曲作ったらバリエーション違いも作りましょう。
「リズムあり・なし」「メロディーあり・なし」
「フル」「ショート」など1曲から広げることができますね。
ちなみに「フルバージョン」と「ショートバージョン」を用意するメリットがあります。
イントロから始まりA、Bと展開して盛り上がってそれを2回繰り返しエンディングになるBGMを作ったとします。
まずコレをフルバージョンとして登録します。
波形をみると分かりやすいかと思うんですが、厚いところが盛り上がっているシーンです。
歌モノで言うところのサビですね。
よくCMとかで流れる歌ってだいたいサビだったりします。
このサビ部分を最初に聴いてみたいと思いませんか??
フルバージョンだとイントロから聴くことになり、イメージに合わないと感じたらほんの数秒で却下されてしまいます。
だったらサビの部分(EからEndまで)をバリエーション違いのショートバージョンとして登録してしまいましょう。
検索でショートバージョンを聴いてもらえたとしても、フルバージョンも表示されますので導入としては選んでいただける機会に繋がります。
⑧タイトル、タグ、説明欄の組み合わせで間口を広く
バリエーションで1曲が2〜3曲になるのなら、タグが全く同じではもったいないです。
バリエーションの数だけ優先キーワードを変化させてみましょう。
結局は同じ曲に辿り着くのですから、入口は広くですね。
⑨値段を分ける
⑦で書いたフルとショートで値段を変えています。
私の中では長かろうが短かろうが手間と労力かけて作っていますので、安くしたくありません。
しかも短いからと言って短時間で作れる訳でもありません。
ここは自分ルールですね。
50秒未満のBGMは2千円台、それ以上は3千円台と分けています。
初めは全て2千円台で販売しておりましたが、労力に見合わないので上げさせていただきました。
対価は大事!
⑩誰かにお願いする
曲を作る作業と同じくらいキーワード設定とか時間かかる気がします。
正解が分からなかったですし、今でも正解はわかりませんが結構時間を費やしました。
タグ選びのおすすめ方法は、誰かに曲を聴いてもらってイメージした言葉を言ってもらう事。
自分は想像していなかったけど、マッチするキーワードが出てくる可能性大ですよ。
どうせなら登録作業すらも誰かに頼んでやってもらいたいくらい・・・。
まとめ
Audiostockが開始した当時から参加されたクリエイターさんは、今でもトップを走り続けています。
クリエイター数が少ない頃からの参加という事もあり、選ばれやすい時期を通過しています。
もしも販売数で表示順位が決まるなら、これからの新規参入は圧倒的に不利です。
とはいえトップクリエイターさん達は、売れる媒体になるか分からない時期に作り続けた先見の明の持ち主であり、スタッフさんの努力の結果ですね。
不利と言いつつもクリエイターとして販売できる機会が貰えた事は経験になりますし、技術アップに繋がります。
始めないとその機会も得られませんし、後になればなるほど埋れてしまいますから、臆せず参加されることをお勧めします。