DAW & DTM

DTM上達の近道は耳コピである

2020年4月16日

こんにちわ。
DTM機材を揃えれば曲が作れる
なんて思いわくわくしながら買い揃えたはいいものの、使い方がわからずそのまま放置。

そんな人、結構多いんじゃないでしょうか。

私も初めて1年くらいは、まともに打ち込みができませんでした。
どうやって打ち込んでいくのか、音を再現するにはどうしたらいいのか。
身近でやっている人なんていなかったもので、入口は狭き門でした。

DTMってどんなことをするんだろうって気になっていたり、今まさに始めたばかりだったり、放置していたけどもう一度始めてみたい、そんな方向けに書いていこうと思います。

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とりあえず触れて理解する事が大事

 

さて、打ち込みといっても様々な方法がありますが、その中でも基本中の基本とも言えるカラオケを作ってみましょう。
カラオケを打ち込めるようになれば、ある程度は使いこなせるようになると思います。

現在DTMを扱っている方の多くが、カラオケや耳コピを経験しているハズです。

藤本健さんの「DTMステーション」で行われたアンケートによれば40〜50代の方が多く、まさにカラオケ全盛期の頃にDTMを始め、現在でも携わっている方達も多いのではないでしょうか。

曲を選ぶ

ギター、ピアノ、ストリングス、ベース、ドラムなどが入っている曲をお勧めします。
歌モノでもなんでもお好きな曲で良いのですが、初めはシンセやデジタルサウンドではない生演奏のものを選んでください。
シンセやデジタルサウンドは曲によっては再現が難しいです。
まずは生演奏のニュアンスに近づけることを目的とし、再現する技術を身につけていきましょう。

バンドスコアを見て打ち込んでも良い

お好きな曲のバンド譜を用意します。
譜面の見方がわからない方は、これを機に覚えてしまいましょう。

耳コピは上達の近道

耳に自信のある方だけではなく初めての方でも断然、耳コピをお勧めします。
スコアを見て打ち込むよりも、音の奥行きを探ることでより深く理解できるからです。
また、バンドスコアは原曲と違う場合が多いです。
リピート記号で譜面上では戻せたとしても、原曲ではニュアンスを変えた演奏をしているものです。

1コーラス目と2コーラス目の演奏を変えることで、視聴者に飽きさせないような作りをしていることが多いんです。
この先オリジナルを作るのなら、とても参考になります。

普段何気なく聴いていた曲でも、耳コピをすることで音の構造が分かり、今までとは違った見方ができると思います。
プロの音の重ね方などを理解していくうちに、知識として積み重なっていくことでしょう。

楽器の特徴・特性を理解する

楽器にはそれぞれ出せる音の範囲が決まっています。
最近の音源は出ない音域は省かれており、とても分かりやすくなっています。
古い音源は全音階が出てしまうものもあるので、注意してくださいね。

ピアノは真っ直ぐ伸びて衰退する、という音の響きが特徴の和音楽器です。
ギターは音を揺らしたりスライドさせることができます。
それらに比べバイオリンは発音してからでも音量の大小ができる、言わば歌のような楽器です。

楽器それぞれの特徴を理解することで、音色の選択が鮮明になってきます。
DTMではピアノにビブラートをかけることもできてしまうので、本来の楽器ではできない奏法があることも覚えておいた方が良いです。
逆手にとって生楽器ではできない演奏を奏でられるのもDTMの醍醐味・特徴ですね。

キースイッチ

良い音源は本物に近いニュアンスを表現するため、スイッチングで奏法を切り替える事ができます。
最近ではこのタイプが当たり前になってきていますね。

キースイッチとは

鍵盤に予め設定された箇所を弾くことで、楽器の奏法を切り替えて発音するスイッチのことです。
より本物に近いニュアンスになります。

耳コピの仕方

バンドスコアを見ながらパート順に打ち込んでいくのも良し、
まずはイントロ次はAメロといったブロックごとに打ち込むのも良し。
進め方は自由です。

耳コピは分かり易いものから始める

必ずヘッドフォンを使用しましょう。
イヤフォンやスピーカーでは細部が聞こえづらいため、耳コピには不向きです。
それぞれのパートごとに聴き分けるにはヘッドフォンが不可欠です。

私は次の順番で耳コピしています。

①BPM(テンポ)を測る

テンポを計測できるサイトがありますので「BPM 計測」などで検索してみてください。
BPMタップテンポはかるくん」という計測できるアプリを公開している方がいらっしゃいます。
私もよく使わせていただいておりまして、検索で上位にあるので便利です。

②メロディー

一番耳に入ってくるのがメロディーです。
ボーカルが聞こえづらい曲ってあまりないですよね。

③ドラム

リズムもボーカル同様、聞こえづらい事はないと思います。
フィルインやシンバル系の音は後でも良いので、キックとスネアそしてハイハットを優先で抜き出します。
ドラムを先にコピーすることで、メロディが打ち込みやすい場合もあります。

④ベース

和音の中で聞こえやすい音があるんです。
それは一番下の音と一番上の音です。
ピアノやギターなどの和音よりもベースは更に低いので、抜きやすいパートでもあります。
そしてベースはリズム楽器でもあるので、先にドラムを抜いていると分かりやすいです。
ベースのアクセントは、ドラムのキックとリンクしています。

⑤コード主体の楽器

和音で鳴っている楽器を抜きます。
それはピアノ、もしくはギター、オルガンかもしれません。
和音を掘り起こすことで、音の特定がしやすくなります。
和音の構成音のうち一番下はベースなので、一番高い音を探します。
上下の音を確認したら、次に中の音を探していきます。

⑥その他聞こえやすいもの

主要になる①〜⑤を抜き終わりましたら、あとは部分的に聴こえるものが多くなると思います。

音の配置はある程度決まっており、違和感がなく聴きやすい、ほとんどの曲でセオリー的になっている構成があります。
下記の図のように、音の低いものから高いものになるに連れ、逆三角形のように音が配置されています。

オーソドックスな各楽器の定位例

逆三角形の中心にあるものが、聞こえやすく安定したパートです。
ベース、キック、スネア、ボーカルは聞こえやすいので先に抜き出しましょう。

ギターなどの上物系は左右に降られている場合が多いので
先に真ん中を抜き、終わったら左右を抜くと楽になるのではないでしょうか。

まとめ

結局なんだかんだ言っても『夢中になれるかどうか』だと思います。
もっとやりたい、という欲が出て、それが相乗して知識になっていきます。

自分がどうやって覚えていったことすら忘れている。
そんなものかもしれません。

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なる

音楽と映像と写真と料理とお酒をこよなく愛すフリーランスの作編曲家。 バンドやユニット等のアーティスト活動を経て、フリーランスのクリエイターへ転向。 人生についてあれこれ試行錯誤しております。 お仕事のご依頼はお問い合わせよりご連絡ください。

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