前回は曲作り、メロディーについて悶々とした気持ちのまま終わりました。
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曲が作れない理由を考える①〜ゼロからイチを生み出す〜
曲を作るってすごく大変で難しいっていう人もいれば、ポンポンといくらでも出てくる人もいる。 私の場合は作る、というより生まれてくるに近い。聞こえは良いが、量産には向いていないし、ほとんど生まれないんです ...
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楽器が弾けなくても曲を作れる人は確かにいます。
でも楽器が弾けた方が断然作りやすいですよね。
楽器が弾けると何が良いのかを考察していこうと思います。
楽器といっても単音楽器ではなく和音楽器について話していきます。
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コードを理解すると作りやすい
コードの中を泳ぐメロディー
メロディーを作ってみてもコードと合わせてみないと、曲として成り立つのか分からないし、判断も難しい。
コードがあることで抑揚や感情、時間などの流れが生まれていく。
できることならメロディーと同時にコードも頭の中で想像すると良いでしょう。
そうするためにも楽器が弾けるに越したことはないです。
身近なもので言えばピアノかギターであります。
ギターよりもピアノの方がコードを鳴らすなら入りやすいかもしれません。
コードとは高さの異なる複数の音を同時に響かせたものである
ひとえにコードといっても単体で数えるとゆうに100は超えますが、作ったメロディーのキーに合うコードを選び組み立てていくと数種類に限られてきます。
そのコードを並べたものをコード進行といいますね。
並び方ひとつでも伝わり方や感じ方が違うので、どんな雰囲気をもたせたいかで決めていくと良いと思います。
今回はコードパターンについて考察していきたい。
メロディーがあってこそのコード進行である。
コード進行パターンを決める
分かりやすいように鍵盤の白鍵を多く使うCのキーで考えていこうと思います。
"Cのキーとはドから始まるドレミファソラシドの音階"
理論に則ってつけた訳ではないのでご了承ください。
例として、わしの曲を使ってコードをつけてみました。
「recall」という曲名のサビの箇所です。
サンプル曲
考案その①
|F |Em |Dm |C |
|Am |G |F |C |
1小節に1つのコードを並べてみました。
これだと単調に聞こえてしまい、間延びしているように感じますね。
考案その②
|F G|Am Em|F Em7|Am C7|
|F G|Am Em|F Em/G|C |
1小節あたりのコードを2つにし、セブンスコードとオンコード を追加。
C7は黒鍵を押さえるため、雰囲気が少し変化が。
考案その①に比べると躍動感がぐっと増したのでしょうか。
考案その③
|F Em7|Am Am/G|F Dm|Em Dm7 G7|
|F Em7|Am C|F G|C |
考案その②からのパターン違い。
小節の3拍4拍目にツーファイブという良く使われる進行です。
考案その④
|FM7 G|Am C/A#|FM7 G|E7/G# E7|
|Am AmM7/G#|Am/G F#m7-5|FM7 G|C |
メジャーセブンを入れるとお洒落な雰囲気になります。
ベース音を半音階で階段を上下するような動きがあると、スムースな進行に感じるオンコード 。
マイナーセブンフラット5は歌謡曲などでも良く使われるコードです。
考案その⑤
|Am G|F Em|Dm7 CM7|Bm7-5 G#dim|
|Am G|F Em|Dm7 G7|C |
繋ぎにディミニッシュを入れた進行。
緊張感と不安感が出て私の好みです(笑)。
考案その⑥
|Am Am/G|FM7 E7|Am/D Am/C|Bm7-5 E7|
|Am Bm7-5|C C#M7−5|F G7|C |
階段を降りて降りて、今度は登って登って。
ほとんどがAmを抑えながらの進行になっています。
考案その⑦
|Am CM7/G|F C/E|F C/E|Dm7 G7 G#dim|
|Am CM7/G|F C/E|F Fm6|C |
終わり間際のマイナー6は切なさと安心感のあるような哀愁を持たせてくれる。
多用すると勿体無いので、ここぞという時に使いたいですね。
考案その⑧
|Dm7 FM7/G|CM7 Am|Dm7 FM7/G|CM7 C7|
|FM7 E7|Am Gm CM7|FM7 E7|Am |
最後にDm7から始まる進行形。
メジャーセブンがお洒落感を出し、最後はマイナーで終止することで悲しさを残させるようにしました。
ちなみにこの曲「recall」では
サビで②、大サビで③を使用しています。
コード進行は理論はあれど決まりはない
理論は学べば引き出しが増えて、様々な表現が可能になるでしょう。
ただし理論は先人たちの知恵と感性で築き上げたもの。
それが正解ということではないので、うまく取り入れて自分らしさを追求してみるのもいいと思います。
どうしようか困った時の理論と思って、普段は思うがままにつけてみては如何でしょうか。
そこから更に追求したくなったら理論を学んでいけばいいと、私は思います。