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DTMでよく使うリミッターの基本的な使い方と音圧のかせぎ方

最近ブログサボり中です。

前回のコンプレッサーの使い方に続き、今回はリミッターについてです。

コンプレッサーについてはこちらをどうぞ

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リミッターとは

本来は「一定の音量まで抑える」という意味で使われていました。
ピークを超えてしまうような音量を、抑制してくれるんですね。

ですが最近は割と音圧を上げてくれる、というような意味で使われることが増えてきた気がします。
マキシマイザーなんて名前のプラグインがそうですね。

リミッター(マキシマイザー)を使う理由

音量を一定の値に抑える、小さい音量を底上げしてくれる機能です。
何と言っても音圧を出してくれるので、迫力が増します。

ロックやEDM系などは真っ黒に塗りつぶしたような波形データになりますね。
例えばこんな感じ↓

音圧も高く迫力があります。

でも音楽的にどうなの?
って思う方が多数いらっしゃいます。

私もその一人ですが、ジャンルによっては有りだと思っています。

上記の波形データと同じ曲で、リミッター(マキシマイザー)をかけていないのはこちら↓

ちょっと物足りなく見えますが、これでも十分迫力があります。

ダイナミクスが大事

何も真っ黒になるまで音圧を上げることが全てではありません。
音楽的に大事な要素って他にも沢山あるんです。

特にクラシックやヒーリングミュージック、ソロ演奏などの場合は、音量に大小がある事で心地よさが深まります。

歌や楽器を演奏する上で大切なダイナミクス(抑揚)を壊してまで音圧を上げていいものか、を考える必要がありますね。

オーディオストックで販売されている楽曲は、波形が見える形で一覧に並んでいます。
ご自身のジャンルはどのくらいの音圧にすればいいのか、参考になるかもしれません。

 Audiostockサイト↓
AudiostockでBGM・効果音を販売中!

リミッター(マキシマイザー)の使い方

リミッターは様々なものが出ており機能も違っていますが、大体の基本なものは同じです。
よくある機能の名称から説明して行きます。

・Threshold(スレッショルド)
・Release(リリース)
・Out Ceiling(アウトシーリング)

Threshold(スレッショルド)

スレッショルドのメーターは初期値は0、単位はデシベルです。
ここからマイナスしていき、リミッターをかける深さを指定します。

0のままだと変化はありません。
-5くらいまでが自然な変化。
-10を超えると潰れたような不自然さな仕上がりに近くなります。

Release(リリース)

スレッショルド値を下回った波形に対し、滑らかにしてくれる機能です。
単位は同様ms(ミリセカンド)。

リミッターの適用箇所が急激にオンオフされないように、ある程度維持してくれます。
リリースタイムが短過ぎると不自然になります。

Out Ceiling(アウトシーリング)

リミッター機能を適用後の最終的な出音を設定します。
単位はデシベルで、初期位置は0です。

0のままだとクリップ(音割れ)してしまいますので、-2から-3くらいは下げた方がベターです。

リミッター(マキシマイザー)ってどんな風に使うの?

使い方は人それぞれですが、曲を作ってトラックごとにリミッターをかけなくても良いんです。

一番楽、というか分かりやすいかけ方は「マスタートラックにかける」です。
どのDAWにもマスタートラックは存在しますので、知らなかった人はお調べくださいね。

マスタートラックはその名の通り、すべてのトラックを司っています。
マスターにプラグインをかけると、すべてのトラックの音に適用されるんですね。

こんな感じでリミッターをかけています。
各トラックにかけるよりもマスターにかけると、いっぺんに全体の音圧を変更できますので楽ですよ。

私はミックス、マスタリングにはWavesのL3 Ultramaximizerを使っています。
これを通すだけでかなり音圧が出るのでオススメです。

どちらかと言うと、「あまり音圧を上げたくない派」にオススメです。

 

がっつり音圧を上げたい人は、AI処理してくれるiZpotopeが使いやすいと思います。
ジャンルを選んでオートで色々やってくれるので人気がありますね。

仕事で使ってる方も多数いらっしゃいます。
なぜなら「時間短縮になるから」。

AIの時代が来たか・・・。

 

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なる

音楽と映像と写真と料理とお酒をこよなく愛すフリーランスの作編曲家。 バンドやユニット等のアーティスト活動を経て、フリーランスのクリエイターへ転向。 人生についてあれこれ試行錯誤しております。 お仕事のご依頼はお問い合わせよりご連絡ください。

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