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音楽理論は必要か〜初心者でもわかる理論の向き合い方

2019年6月6日

音楽をするって楽しいイメージの方が強いですよね。
日々の練習も苦しい感じがしなかったり、バンドメンバーと語り合ったりと何かとプラスイメージが多いものです。

それに対して音楽理論はどうでしょう?

一気に現実を叩きつけられた感があります。

この記事では『理論はなぜ必要なのか、覚えると何が違うのか』を書いていこうと思います。

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音楽に理論は必要ない

音を楽しむものであって、苦行ではないですよね。
自由であっていいと思います。

「音楽始めるなら理論から勉強しろ」なんて言う人、いませんよね。

見て覚える、やって覚える方が理解しやすいです。

『やった事もない=楽器の構造も知らない=理解する前の問題』

だと思います。

ではなぜ音楽理論があるのでしょうか。

理論とは先人たちの残した記録を表現するためのもの

クラシックをはじめ、民謡やポップス、ジャズに演歌、歌謡曲。
様々なジャンルがありますが、それぞれに時代背景があり生まれたものなんです。

戦争や奴隷制度などによって生まれたものもあります。
だいたい国単位でジャンルがありました。

元々のクラシックは神に捧げる音楽であったり、戦後の日本にアメリカが入る事で演歌が歌謡曲になったり。
時代とともに移り変わっていくのもまた、音楽なんですよね。

『理論とは過去の先人たちの表現を蘇らせるための技術』

なのではないでしょうか。

ジャンルにはそれぞれ特徴があります。
特有のコード進行があり、スケールがあり
それらを紐解く事で、ニュアンスを引き出すことが可能になります。

それぞれのジャンルに理論が存在する

理論を学び始めたけど、苦手と感じる人は
漠然としたものを覚えようとしているだけなのだと思います。

例えばギターを始めたとしましょう。
とりあえず触って弾いて、音が出るようになってきたらコードを覚えて
好きな曲のリフを真似たり、タブ譜を見ながら練習したりするものですよね。

やっぱり弾くなら好きなアーティストの曲を演奏してみたいもの。

練習していくうちにそのアーティストの癖が自然に身についてきます。
あなたがもしオリジナル曲を作るなら、そのアーティストのような曲になるかもしれません。

それは『そのアーティストを通じて自然に理論を学べている』ということなんですね。

漠然と理論を学ぶより特定のジャンルを学ぶべし

今後の音楽人生の中で必要になるものを、引き出しの中にしまっておく。
その引き出しの数をたくさん増やしておくことが、理論に結びついてきます。

そしていつでも引き出して利用できるようにしておく。

ジャンルは国単位で分ける事ができました。
今は細かく分けると、アーティストによって様々なジャンルが存在します。

次々と生まれてくる「アーティストらしさ」は、過去のジャンルの掛け合わせである事が大きいです。
人間でいう国際結婚のハーフだったり混血のようなもの。

クラシックとメタルでシンフォニックメタルというジャンルが生まれたり
ブルース・ゴスペル・ジャズといったブラック・ミュージックからR&Bが生まれたり。

そうやって様々なジャンルの混血が、現代ミュージックの基になっています。

理論を学ぶなら、取り入れたいジャンルを限定して覚え
それを発展させて次のステップへ進む方が、分かりやすく効果的だと思います。

あなたの好きなジャンルを最低でも3つはマスターしましょう。

アレンジャーは理論モンスター

自分の表現したい音楽ならアレとコレとソレと・・・と限定できます。
でもアレンジャーはクライアントによって様々な注文を受けなければなりません。

膨大な知識量があってこそ対応できる技術です。
広く浅くでは足りません。広く深くです。
毎日毎日の積み重ね、膨大な時間を費やしています。

アレンジャーになるには理論は必須なんです。

成長期に聴いた曲が音楽人生の礎になる

ちょっと寄り道です。

あなたは学生時代、どんなジャンルの曲をよく聴きましたか?
だいたい同じジャンルが多いですよね。

いろんなジャンルを聴いていた人は、周りの影響が強かったのではないでしょうか。

私は母親が日本の歌謡曲、父親がアメリカンロックでしたので
民謡・演歌・ポップス・カントリー・ハードロック・メタル・ロカビリー・ブルースに馴染みがあります。

『子供時代の成長期に多く聴いたジャンルが、その人の音楽感性になるのではないか』と思います。

理論よりも大事なこと

音楽には理論が必要でしょ。そう感じたあなた。
でもちょっと待ってください。
もちろん覚えながら練習するのがベストですが、音楽は楽んだ方が、良いものが生まれます

楽しい事が長く続けられるようにするために必要な事

仲間とバンドを組んだり演奏を一緒にする上で必要なのがアンサンブル。
人間関係と同じで、話しやすい人、気を使わなくて自然体でいられる人がいるように、アンサンブルが大事になってきます。

2人以上で演奏することをアンサンブルと言いますが、息を合わせたり音を重ね合わせることをさしています。

拙い演奏の中でタイミングがぴったり合う瞬間は、とても気持ちの良いものです。
この瞬間瞬間を増やしていけたら、素晴らしいアンサンブルになるはずです。

良いアンサンブルを生むには

  • リズムが安定していること
  • 音程が合っていること
  • 技術の差を平均化して相手に合わせられること
  • 曲を覚えること
  • 何より音楽が好きなこと

なんでもそうだとは思いますが、やっぱり基礎練習は必要ですね。
プロの方達は全てクリアしてます。

バンドを組むなら一人は理論を

メジャーアーティストでも理論を知らない人はいます。
ですがアレンジャーはつくはずです。

レコード会社からすれば商品という見方が強いですから、音楽の質を上げる意味でも理論は必要になるでしょう。

ライブハウスなどで対バンすると、理論を知っているか知らないかがはっきり分かるものなんです。
コード進行だけで分かります。転調なんかも鮮やかなものです。

上手いか上手くないかではなく、曲の良さを引き出せているかがポイントになると思います。

ご自身のバンドの方向性・ジャンルを定め、そのジャンルの理論を駆使して曲を昇華すること。
これだけで曲が大人になる。そんな感じです。

 

曲作りと理論は別物

理論とは曲があってこそ活きるものです。
オリジナル曲を作るならばメロディーがあってこそ理論が活きてきます。

良いメロディがあってこそ理論で引き立てることができる。

メロディが浮かばない人こそ理論を学ぶものだと解釈するのも、選択の一つではないでしょうか。

バンドの役割分担は計画的に。

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なる

音楽と映像と写真と料理とお酒をこよなく愛すフリーランスの作編曲家。 バンドやユニット等のアーティスト活動を経て、フリーランスのクリエイターへ転向。 人生についてあれこれ試行錯誤しております。 お仕事のご依頼はお問い合わせよりご連絡ください。

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